イソップ物語で、一番印象に残っているお話

子どものころイソップ物語が大好きでした。
その中でも特に覚えているお話があります。欲張りな犬の話です。
犬が一匹、お肉屋さんの前で座っています。
「美味しそうなお肉だな。盗んで食べよう!」と
お店の人の目を盗んで、店先のお肉を加えて犬は走り出しました。
お肉屋さんから逃げ切った犬は、川の傍までやってきました。
「ここまでくればもう大丈夫。ゆっくり肉を食べよう」
そう思った犬はふと川を見下ろしました。
「水面からぼくを見ている犬がいるぞ。肉を取られないように脅かしてやろう」
そう思った犬は低くうなりました。
川の中の犬は逃げ出しません。
犬はもう一度うなりました。しかし川の犬は逃げません。
何度も何度も怖いうなり声を出してみましたが、
川の中の犬は一向に逃げません。
我慢できなくなった犬は、とうとう吠え出しました。
「わんわん!これは僕の肉だ!絶対渡さないぞ!」
するとくわえていたお肉が、川の中にぼちゃんと落ちて流れて行ってしまいました。